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投資事業組合が集めた資金をベンチャー企業へ投資します。
投資活動およびその意思決定は、スタートアップ期への投資は少なくなっています。
このため、倒産確率は少ないが、キャピタルゲインが少ないという、ローリスクーローリターン型となります。
監査制度の導入、株式公開不可能な場合の投資株式の処置、GPの各種関与方法などについて決定します。
投資家にとって、投資事業組合からいかに多くのキャピタルゲインの分配を受けるかが重要なポイントになります。
配分額は、成功報酬を控除した金額を、出資時の持ち分割合にもとづいて按分します。
この際、配分段階で所得課税がないことが重要であり、民法上の組合規定を準用したのも課税回避のための手法でした。
しかし、「中小企業等投資事業有限責任組合法」ゲインの分配に課税されないこととなっています。
ベンチャーキャピタルは、投資事業組合の組成、投資活動と資金の運用、管理、投資後の成長支援、キャピタルゲインの配分、組合員に対する定期的情報開示などのすべての業務を担当し、この過程で生じた債務が、組合資金を超える場合には、無限責任を負います。
これをLPに対してGPと呼ぶゆえんです。
ベンチャーキャピタルは、みずから投資事業組合に投資し、GPであると同時に、LPになる場合が多くあります。
しかし、みずから投資しなくても、組合資金の投資・運用・管理業務のために、資金総額の二~三%の管理報酬を、投資先株式売却によるキャピタルゲインの二〇上五%の成功報酬を得ることができます。
投資事業組合の一組合あたり資金合計は、五億円程度から二百億円を超える金額までさまざまです。
GPが、どんなベンチャー企業にどの程度の資金を投資しようとしているか、また投資環境が良好なときかどうかによって異なります。
組合の一口あたりの出資金は、もっとも多いのが一億円ですが、小さな組合については、一千万円からとなっています。
最低一口出資金についての明確なルールはありませんが、組合資金総額と、だれから資金を集めるかによって異なっています。
生命保険会社、銀行、企業などの機関投資家からの資金か、個人を中心とした資金かによっても違います。
ただし、この資金は一般の不特定者からの募集資金とは異なり、特定少数者(五十人未満)からの資金募集ですので、少額少人数からの超小口資金の運用は、現実には不可能となっています。
投資事業組合に出資する組合員の資金は、どんな種類の資金なのでしょうか。
この場合、出資者は五百社にのぼり、出資企業は未公開企業への投資経験、またはそれに対して充分な関心と理解があり、本質的に投資リスクを負担するだけの資産を有する法人だけに限られ、結果、国内外の機関投資家と事業会社からなっています。
ベンチャー育成資金として適しているのが、年金資金です。
企業の退職者、あるいは高齢者に対する年金資金原資は、長期の掛金運用の結果です。
掛金を運用しながら企業年金者に配分するには、長期に、しかも高い運用結果が要求されるからです。
欧米のベンチャー投資資金の出し手の五〇%超は、国、地方自治体、大学、さらに企業の年金資金からの出資となっています。
十年間の投資事業組合の投資回収状況は、だいたい次のようになります。
まず、最初の二~三年で投資を完了しますが、この間、投資の失敗も顕在化し、ご丁四年目まで投資総資金は減少します。
その後、五~八年目にかけて投資の回収がもっとも進み、最後の二年間が、倒産はしていないが株式公開にまでいたらない株式の処置の期間となるのが、通常の長期資金の運用です。
さて、このような年金資金をベンチャー投資資金に導入しようとする場合、投資利回りが高くても、出資者の責任が出資金額の範囲内であるという、有限責任が明確になっていなければなりません。
勤労者などの年金資金運用を任されていふ年金運用団体が、なんらかの事情で出資金額を超えて無限の責任を負わされることがあってはいけません。
日本の従来の投資事業組合は、民法上の組合規定をベースに組成・運用されていました。
民法上の「組合」は、民法六七〇条により、原則として組合員全員が無限連帯責任を負うことになっています。
現実の運用では、投資事業組合は、出資金以外の資金を借入金によって確保することを禁止することによって、組合員の無限連帯責任が発生することを実質的に防止していました。
しかし、投資先のベンチャー企業から損害賠償責任を負わされた場合にどうするかなど、その発生が巨額の負債を負う可能性も皆無ではありませんでした。
これが、年金資金運用団体から、投資事業組合に資金がまったく投資されなかった理由でもあります。
そこで、九八年六月、「中小企業等投資事業有限責任組合法」が制定され、出資者(LP)とベンチャーキャピタル(GP)との責任の範囲を明確にし、将来年金資金が投資事業組合に投資される道を開きました。
これ以外に投資事業組合が、新産業・新事業創出の資金のベースとなれるよう、有限責任投資事業組合の透明性、情報信頼性、投資ルールなどが盛り込まれました。
組合運用上重要なポイントを整理するとJ次のようになります。
米国の新産業育成姿勢とベンチャーキャピタルの歴史は、日本とは大きく異なっています。
日本はすべて米国の後追いでした。
第三次産業人口が第二次産業人口を追い抜いたのが、米国では八三年ですが、日本では九三年でした。
後追いとはいえ、十年のタイム差で追いつき、追い越すのが産業構造の実態であると考えると、これから十年先に期待できます。
民間では、七二年になって京都財界が中心になり、次々と会社がが設立され、第一次ベンチャーブームといわれました。
このブームは七三年の第一次石油ショックによる不況期への突入によって、一気に霧散してしまったのです。
日本のベンチャーキャピタルは、七四年以前に九社設立されています。
八二年から八六年の金融緩和期に第二次ベンチャーキャピタル設立ブームが起き、七十二社が設立されました。
この時期には証券系もあったのですが、多くは先行証券系と地方銀行との合弁ベンチャーキャピタルとして設立されたものです。
その後、生命保険・損害保険会社がキャピタルを設立してきました。
現在、小規模な専門キャピタルや事業系キャピタルの設立が多くなっています。
ベンチャーキャピタルには、母体企業区分により、次の三形態があります。
支援の専門家によって設立。
小さなファンド運用九八年現在、合計で百七十社、組合をふくむ総投資ファンドは一兆円を超え、産業として確立しつつあります。
㈲日本のベンチャーキャピタルがかかえる問題日本のベンチャーキャピタルには、証券会社系や銀行系が多く見られます。
この結果、経営の体質そのものに次のような課題が残っている会社が多くあります。
証券会社系、銀行系、生命保険会社系のベンチャーキャピタルは、社長をふくむ役員の多くが親会社からの出向者であり、それぞれの親会社の経営体質からなかなか脱皮できません。
証券会社系は、証券の売買が中心であるので短期志向発想が多く、長期的な企業育成に必ずしも適していません。
銀行系は、過去志向・担保主義融資の感覚が抜けきらず、昨今のハイテクで担保のないベンチャー、あるいは先行投資優先の赤字ベンチャーの将来性を判断するのが苦手で、投資と融資の区分が困難といわれています。

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